2019.10.15 Tuesday

再び傷ついた故郷の人々に幸あれ。そして、ハギビスの××野郎。

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このたびの台風19号によって被災された全国の方々にお見舞い申し上げます。

 

まず、この写真をご覧ください。

そうです。
10月13日、私の母校跡に建てられた 
釜石鵜住居復興スタジアムで行われる、
2試合目にして最後の試合。
私は、観戦する予定でした。

 

 

台風19号… 異名は、ハギビス
呪わしきこの名を、私は忘れることはないでしょう。

 

試合前日。ハギビスは関東・東海地方に大雨を降らせ、
交通機関を完全に麻痺させようとしていました。


その直前に私は東京を脱し、故郷へと向かいました。

翌日、試合が無事開催されることだけを祈りながら
一夜を過ごしました。
しかし…
翌朝早く入った速報は無情。


試合中止。

それどころか、その日釜石で予定されていたファンゾーンでのイベントも全て中止。

東日本大震災からの復興を目指して誘致された、ラグビーワールドカップ。

しかし故郷は、再び災害によって、貴重な機会を奪い去られたのです。

ハギビスの馬鹿 のおかげで在来線もぜんぶ止まってしまいました。


岩手県の内陸地方、親戚宅に身を寄せていた私は、故郷の沿岸の町に
辿り着く機会さえ奪われた。
すべてをキャンセルし、帰宅を余儀なくされた私は打ちひしがれました。

 

ところが、お世話になっている親戚宅で声が上がりました。

 

「車で釜石へ行ってみよう」

 

道路事情もはっきりしない中です。それでも、なにもしないで去るのは無念。
私は親戚の厚意により、ともかくも生まれ故郷を目指すことにしました。

 

結果として、高速道は一部不通になっていたものの、
一般道も使えば 釜石に辿り着くことができました。
しかし、冠水したり泥を被った場所があちこちに。

 

鵜住居の復興スタジアムにも、辿り着けはしました。

しかし中には入れない。


スタジアムのまわりには、試合中止を知っても未練を抑えられず、

やってきた人たちがちらほら。同志です。


ただし私は、この素晴らしい光景には出逢えなかった…

https://twitter.com/TYFK2019/status/1183246399648911360?s=20

 

地元の方々が、キックオフ時間にあわせて大漁旗を振ったのです。
せめてこれには間に合いたかったが、時すでに遅しでした。

 

※追記11/11。当日の詳細記事はこちらです。

【ラグビーW杯】試合中止の釜石で振られた大漁旗。10月13日に起きた「小さな奇跡」

https://news.yahoo.co.jp/byline/taramasataka/20191108-00149893/


関わったすべての方々が、本当に、無念に歯噛みしたことでしょう。

ハギビスの馬鹿野郎。

 

途方に暮れている私たちを不憫に思ったのか、通りかかったこの外国人の一団
大会マスコットキャラクターのピンバッチをプレゼントしてくれました。


ありがとう!…

 

試合は中止になったのに、カナダ代表は釜石に残って
ボランティア活動をしてくれたそうです。
少し離れた沿岸の町、宮古にいたナミビア代表
急遽ファンイベントを開催してくれたそうです。


ありがとう、ラガーマンたち!

 

もちろん、その夜、スコットランドを打ち負かして歴史を作った

日本代表にも感謝。

 

釜石の人たちも、本当は、ファンゾーンに集まってパブリックビューイングで
盛り上がりたかったはず。


そんなイベントさえ潰してしまった、
ハギビスのクソ馬鹿野郎。

 

閑散としたファンゾーンでは、ボランティアスタッフのみなさんが

キャンペーングッズなどを配ってくださっていました。

無念を隠して、笑顔で…

 

 


たくさんの悲嘆と希望が交錯した楕円球の宴。
この連休を、みなさんも暮らしているそれぞれの場所で傷つき、
複雑な思いを抱いて過ごされたことでしょう。

 

それがどうか、癒える傷でありますように。


ブレイブ・ブロッサムズが更なる勇敢さを見せ、
我々に力を与えてくれますように。

 

なにより釜石市に、鵜住居町に幸あれ。
 

 

これは鵜住居に建てられた津波の慰霊碑です。

設置されてから、初めて訪れることができました。

同級生や知人の名も記されています。


 

 

奪われたものを埋め合わせる、なにか 新しい光が、
遠からず 復興スタジアムを照らす。

私はそれを疑っていません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018.05.07 Monday

街に活気を注ぎ込むクリエイターたち。(帰省記2018 その2)

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    先日ここでも告知したイベントにも参加させていただきました。
    好きな本を紹介し合う会にひょっこりお邪魔し、少しお話しさせて
    いただいただけですが。

     

     

    地元の人、外から来た人、子供から壮年まで。いろんな方々が集まって
    ほんわかワイワイ盛り上がりました。とにかく面白くて幸せな時間でした。

     

    会場は建築士のMさんがリノベーションを成し遂げた
    釜石大観音仲見世商店街内の「シェアオフィス マルダイ」
    https://www.facebook.com/kamaishinakamise/
    すんごくおしゃれで快適な空間です。オフィスを探している方は
    すぐお申し込みを!
    Mさんは大病から復活されたばかりで、思わず抱擁。
    (プライバシー保護のため不自然な白塗り)

     

    釜石の劇団もしょこむ https://www.facebook.com/moshokom/ は以前にも紹介させていただきましたが、
    この建築士Mさん、代表のK子さん、脚本家のAさん、スタッフのほ〜でなす隊長Mさんなど才人揃い。
    このイベントにも駆けつけてくださいました。

    大好評のうちに終えた最新公演はここで観られます!
    「華とワカメとヒーロースーツ」2018年3月18日 @ 釜石市民ホールTETTO

     

    このイベントの司会として、大きく盛り上げてくださった森林の女神・Tさん。

    わざわざ足を運んでくださった桑畑書店の店主桑畑さん。
    (新市民ホールTETTO のすぐそばにある桑畑書店さんでは
    なんと沢村鐵コーナーまで作っていただいていました。恐縮です!)

     

    その他の参加者も含め、皆さんの様子をごく控えめに。

     


    中でも子供たち!
    こどもの日なのに、こんな大人のイベントに、
    大人顔負けの真面目さで参加してくれてほんとにありがとう!
    沢村賞は彼女たちのものでした。

     

    みなさん、釜石にたしかに、元気はあります。たくさん。
    鵜住居もどんどん元気になりますよ。

     

     

     

    できるなら来春に、また私は舞い戻ります。故郷に。
    もちろん来秋のラグビーワールドカップの試合にも。

     

     


    以下、Snap Shots。

    釜石イオンタウン内のさわや書店さん。いつもありがとうございます。

     

    釜石港。毎回行きたくなる場所です。

     

    釜石市役所。勇壮なこいのぼり。

     

    野生のシカとも触れあえる。人になれていて、怖くないです。たぶん(笑)

     

     

     

    2018.05.07 Monday

    鵜住居に少しずつ人の暮らしが戻っている。(帰省記2018 その1)

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      春の帰省は久々でした。
      すでに当地に係累はいませんが、2011年の震災以降
      年に一度か二度は故郷の町に帰るのが慣習になりました。
      町が再生していくのを見届けたいという思いからです。

       

      再生というより新生かも知れません。かつて馴染んだ風景は消え、
      全く新しい風景ができあがってゆく。
      それでも、かつてを思い起こす「よすが」はあります。

       

      私の母校、鵜住居小学校と釜石東中学校の跡地に建設中のスタジアムが、
      ついに形をなしてきました。夏にはオープンです!

       

      来年ここで行われるラグビーワールドカップの試合のチケット、
      高い競争率にもかかわらず私は運良く、当選できました。

      2018年10月、私は母校に帰ります。歴史的な試合を観戦するために。

       

       

      そしてついに、駅の再建も始まっていました。
      沿岸をつなぐ三陸鉄道も今年度中に復活の予定。長年途絶えていた
      列車の響きが、この町に戻ってくることになります。

       

       

      集合型の復興住宅に加え、戸建ても増え始めた鵜住居は確実に、
      「日常」を手に入れるために前進しています。

       

      まわりに広がるのはまだまだ非日常で、お店などもまだない。
      人が暮らすために充分とは言えませんが、それでも。

       


      やがてここに普通の暮らしが戻ってくる。
      ようやく、住人にとっての未来がうっすらと見えてきた春です。

       

       


      急遽ご案内してくださったほ〜でなす隊長・Mさんに感謝。
      鵜住居のみならず箱崎、こすもす公園や道の駅。
      釜石線快速はまなす号を追いかけての遠野への爆走も楽しい思い出です!

       

       

      2018.04.27 Friday

      5/5(土) 釜石でのイベント参加のお知らせ

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        来る5月5日、私の生まれ故郷の 岩手県釜石 にて、ちょっとしたイベントに参加させていただくことになりました。

         

         

        (写真は当日のイベントとは無関係です)

         

        Book cafe vol.4 
         〜沢村鐵ミニトーク & いつものブックカフェ

        場所  釜石大観音仲見世商店街内「シェアオフィス マルダイ」
        主催  コンセプトBAR with 趣味のハローワーク

         

        詳細、申し込み等は下記をご参照ください。

         

         

        ここでこういう告知は珍しいですが、釜石でこういうものに参加するのは滅多にない機会なので、
        事前にお知らせさせていただきます。
         
        釜石市民の方。この頃たまたま釜石にいらっしゃる方。よかったら気軽においでください。
        当日お目にかかれましたら、どうぞよろしくお願いします!

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

        2017.08.17 Thursday

        帰省記1・いとしき人たち(含 横綱)

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          8/11〜14、岩手にいました。
          今年の東日本からは夏が奪われましたね。
          近年は酷暑続きでしたから、こんな年があってもいいのかもしれない。
          でもやはり、陽射しがないのは淋しいです。
          内陸を回ってから、8/13 に生まれ故郷の釜石に入りました。
          去年、私を案内してくださった建築家Mさんではなく、市広報のMさんに
          ご案内をお願いし、釜石の現状を詳しくご教示いただきました。
          Mさんは2人とも、「尾崎100年学舎」http://osaki.schoolbus.jp/
          のメンバーでもあります。釜石の尾崎半島のトレッキングガイドをしながら
          地域の素晴らしさを外部に伝え、振興にもつなげてゆくという活動をする団体です。

          市広報Mさんは、京都出身であるにもかかわらず釜石のために働き続けて
          くださっています。三重出身の建築家Mさんもそうですが、ふだん釜石に
          いられない釜石人である私にとっては「恩人」以外の何者でもないのです。
          ところが、今年5月。ここに 林野火災 が発生しました。周辺住民にも
          避難指示が出され、一週間延焼し続けるというかつてない惨禍となり、
          焼失面積は400ヘクタール以上。
          (詳しい記事はこちら http://www.news24.jp/articles/2017/05/15/07361568.html
          Mさんは私を、この火災現場に連れて行ってくださいました。
          ある峰を境に、風景が一変。

          立ち並ぶ樹木は全て黒くなり、葉も焼け異様な空間が広がっていました。
          6年前の震災に続いてこの災厄。故郷は深く傷ついています。

          Mさんは続いて、私の生まれ育った町、鵜住居まで連れてきてくださいました。
          ようやく、新生・鵜住居 の輪郭がうっすら見えてきた気がします。
          もちろんまだまだこれから。再来年のラグビーワールドカップのスタジアム
          基礎しかできあがっていませんし、
          復興住宅もまだ数が少ない。
          それでも、高台に母校が再建され、子供たちが戻ってきたことは大きい!

          これほど美しくて大きくて立派なものができたことは誇りです。
          鵜住居小学校・釜石東中学校の校章。
          震災直後から、学校OBによって掲げられていた垂れ幕もしっかり引き継がれている。
          翌日には、なんとこの新母校に横綱が訪れました。

          稀勢の里 日馬富士。復興を願う土俵入りです。
          体育館には約1000もの人が集まり、熱い声援を送りました。
          https://mainichi.jp/articles/20170815/k00/00m/050/074000c
          負傷が癒えていない稀勢の里関は、以前から個人的にも三陸地方に足を運ぶ
          など支援活動を行ってくださっているそうで、

          「以前に比べれば回復しているが、見えないところで苦しんでいる人もいる」
          とおっしゃったそうです。寄り添ってくださる気持ちがとても嬉しい。
          ずっと降っていた雨が、横綱が釜石に滞在している間だけ止みました。
          本当の話です。次の巡業地に向かうバスに乗って去った後、
          また雨が降り出しました。

          この夏の帰省で、事前には全く予期しなかったことが二つあります。
          ・病院に2人の人をお見舞いすること。
          次は、病院の外で楽しく会う約束を、2人共にしました。
          ・2日連続で歌うこと。
          北上では親族と、釜石では劇団もしょこむの皆さんや同級生などと。
          音楽の力は一気に人をまとめる。歌う人のふだん見られない顔を見せてくれる。
          本当に幸せな時間を過ごせました。

          いつもお世話になっている2人のMさんは、
          劇団もしょこむ https://www.facebook.com/moshokom/
          のメンバーでもあります。
          ただし今回はメンバーの全員に会えたわけではありません。
          次の帰省では、会えなかった人たちにも会える。
          そう信じて故郷を離れました。
          2017.08.17 Thursday

          帰省記2・岩手の書店さん

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            帰省するたびに、岩手の書店さんを訪ねます。
            いつも本当にお世話になっているからです。

            さわや書店さんは、イオンタウン釜石店盛岡フェザン店
            釜石店の沢村著作の重点展開には感激しましたし、
            盛岡では、今年6月に出た「ミッドナイト・サン」の帯に素晴らしい
            推薦のコメントをくださった栗澤順一さんに再会できました。
            さわや書店さん自体が、昨年「文庫X」ブームを巻き起こしたことで
            (詳しくはこのサイトなど https://withnews.jp/article/f0161011001qq000000000000000W00o10101qq000014130A
            日本で最も旬で、発信力のある書店さんとして注目されています。
            ブームの仕掛け人である長江さんが「書店員X」という本まで発売しています。
            http://www.chuko.co.jp/laclef/2017/07/150589.html
            常識に囚われずに新しい物事を起こすためのヒントをくれる本です。
            栗澤さんは、今回のムーブメントについて深いところを教えてくださり
            とても興味深かったです。お互いにこれからやっていく新しい仕事の
            発憤材料ともなりました。

            それにしても、今回特筆すべきは、桑畑書店さんが再建されたことです。
            私が高校時代によく訪れていた釜石の書店さん。津波ですべてを流された後
            仮設商店街に移り、古くからの顧客に本を配達するなどの活動を続けてきたそうです。
            そして先月、ついに大通りに再出店!
            私もこのたびお店を訪ね、お祝いを述べることができました。
            微力ながら色紙などを書かせていただきました。お店に飾っていただいているので、
            足を運ばれる方はよかったらご覧ください。
            苦難に負けず立ち上がる人たちに出会うと、こちらも背筋に気合いを注入されます。
            私もまた自分の場に戻り、困難に立ち向かっていこうと思います。
            2016.08.13 Saturday

            故郷の夏 その1(北上・釜石)

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              岩手に帰省しました。

               

              まず、今回は…

              北上の花火大会を初めてしっかり見られました。

              その規模の大きさ! それ以上に驚いたのは、北上川の河畔に集まった若者の多さです。

              北上という街は活気に満ちていました。

               

              県内を移動中、必ず立ち寄るのが、いつもお世話になっているさわや書店さん

              釜石のイオンタウン店でも、盛岡のフェザン店でも、沢村の文庫のシリーズはもちろん

              『ノヴェリストの季節』を大プッシュしていただき、本当に有り難く思いました。

               

               

              ある夜は、釜石に来るたびにお世話になっている建築家Mさんが音頭を取ってくれて、

              宴が開かれました。釜石市街の中心地にある 大町ほほえむスクエア にて。

              私の同級生たちも仲間に入れてもらいました。

               

              町のために頑張っている人々…

              市役所の方々、釜援隊の方々、劇団もしょこむの団員。

              釜石生まれの人、岩手生まれの人、別の地方から来た人。

              様々な職業、様々な立場の人たちと話せました。

              楽しい夜をありがとうございました!

               

               

              そして生まれ育った町・鵜住居へ。

               

               

              2016.08.13 Saturday

              故郷の夏 その2(鵜住居・橋野・大槌・吉里吉里・浪板海岸)

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                一年ぶりに故郷の町に戻りました。

                建築家Mさんにわがままを言い、彼のマイカーに乗せて連れてきていただきました。

                 

                復活と言うより新生。日々、町が造られています。

                町が町として機能し始めるまで見届けていきたいものだと思っています。

                 

                今回いちばん驚いたのは、新しい鵜住居小学校・釜石東中学校 が完成しつつあること。


                波の届かぬ高台に、偉容が築かれています。

                 

                町を流れる鵜住居川の水門は強化されている様子で、

                 

                根浜の岸は綺麗に整えられていました。

                (2年前の姿とは打って変わっています http://blog.t-sawamura.net/?eid=1177739

                外堀は埋まりつつある印象ですが、人が暮らすための住宅建設はこれからが本番。
                安全と両立させるための模索が続いているのでしょう。

                 

                ラグビーワールドカップのスタジアム建設予定地は
                土台こそ完成しているように見えるものの、施設自体はまだ手つかず。
                少し心配ではあります。

                 


                鵜住居から、内陸方面への隣町である橋野町の一般社団法人
                三陸駒舎 http://kamakoma.org/ にも立ち寄りました。


                ここは、再生された古民家に人と馬が住んでいます。

                築90年の南部まがり家の風雅。馬たちに触れられることは、近くに住む人たちや

                子供達の心のケアに役立つだけでなく、私の心も癒やしました。

                 

                (この辺りで唯一の食堂、ラーメンがとても美味しかった!)

                 

                 

                Mさんは車を更に北上させ、沿岸の他の町々にも連れて行ってくれました。
                釜石のみならず、大槌や吉里吉里でも新しい建築物を手がけられているMさんは
                各町の復興の速さや様子の違いについて教えてくれました。

                 

                大槌の町役場跡はまだ残されており、時計も津波の時刻で止まったまま。

                 

                 

                浪板海岸は、私にとっても思い出深い場所。

                第一作「雨の鎮魂歌(レクイエム)」を読んでくださっているMさんは、

                私をここに連れ戻すことに意味を感じてくださっているようでした。ただ感謝。

                 

                 

                今回も、故郷の皆さんからたくさんの活力をいただいて戻ってきました。

                みなさんも素晴らしいお盆休みを過ごされますように!

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                2016.03.13 Sunday

                釜石の劇団〈もしょこむ〉、新宿を征服す!!

                0

                  北からの、なんと幸せな襲来。

                  昨日、西新宿の合間のここで、それは起こりました。
                   

                  故郷・釜石でいつもお世話になっている人たちが
                  昨年、劇団を結成して活動を始めたことは耳に届いていましたが、正直
                  最初は「なんで?」と思いました 笑。みなさん普通の勤め人なのに。


                  上演内容についてなんとなく知って衝撃を感じるも、活動は岩手県内に
                  限られていたのでこの目で見ない限り、実感はできないでいました。
                  でも昨日、ついに目撃!
                  よかった。凄かった。


                  「劇団もしょこむ」というなんも可愛らしい響き。
                  http://moshokom.wix.com/moshokom
                  https://www.facebook.com/moshokom/?fref=nf
                  この小さな団体の5回目の公演が、まさか東京公演になろうとは、
                  団員のだれ一人として予想もしていなかったそうです。
                   

                  でも、彼らの活動は、求められるだけの価値を持っていた。
                  響く人には、響くのでしょう。東北が受けた傷の深さを、
                  いまも自分の胸で感じている人には。
                   

                  「平行螺旋 −へいこうスパイラル−というこの演劇作品は、
                  東日本大震災のあと、仮設住宅で暮らす姉妹の生活を描いた二人芝居です。
                  もちろん、時には胸を切り裂き、目を背けたくなる悲しみと苦しみが描かれる。
                  でもその分、目の前に姉妹の笑顔が弾けた時には幸福を感じる。
                  よくもこれほど、傷の深部に根ざした演し物を演じると決め、
                  やり続けてきたものです!

                  (チラシ画像は第3回の遠野公演時のもの)


                  しかも彼らは初め、仮設住宅を舞台にしたこの演し物を、
                  釜石の平田地区の仮設住宅で上演したのです! 
                  仮設暮らしをしている当事者の皆さんの前で!
                  なんという勇気。彼らには当然、怖さもあったそうです。
                  でも、返ってきたのは感謝と声援だった。
                  そして評判は広がり、岩手各地の公演につながり、ついに昨日、東京上陸…
                  こんないい話、最近聞いたことありますか?!!
                   

                  (上演後の、もしょこむ女優陣とスタッフ)


                  きのう私は図々しくも打ち上げにまでお邪魔させていただき、
                  隅に紛れ込ませていただきとても楽しい時間を過ごしました。
                  生き返りました。
                   

                  もしょこむのメンバーは3.11を釜石で過ごし、公演本番の前の晩に
                  一台のハイエースに団員と機材を詰め込んで、夜通し東京まで走りました。
                  ほとんど寝ずに公演をこなし、そして今日、また車を運転して帰って行きました。
                  皆さん今頃、しっかり休めているかなあ…
                  明日からは全員が、本業に戻るのです。


                  お疲れさまでした! あなた方は、素晴らしいことをしました。
                  また会いたいです。




                  なお、この日のイベントの詳細はこちら。
                  http://moshokom.wix.com/moshokom#!blank/n8jw3
                  https://readyfor.jp/projects/a_play_for_the_children/announcements/36055
                  「3.11を忘れない」〜あれから5年、被災地の今とこれから〜
                   主催:東日本大震災子ども舞台芸術支援対策室
                  1 講演「福島の今、現状は」
                  2 リーディング「海から来た子」
                  3 シンポジウム「こどものいのちとこころの話」
                  4 「平行螺旋 −へいこうスパイラル−」


                  もしょこむの公演はこのイベントのトリとして行われました。
                  その前に行われた三つのイベント、私は3のシンポジウムから
                  聴衆として参加。1の福島の現状についても詳しく知りたかったし、
                  2のリーディング公演の原作は、拙作も収録させていただいている
                  『あの日から―東日本大震災鎮魂岩手県出身作家短編集』からの一作、
                  柏葉幸子さんの「海から来た子」でした。柏葉さんには昨年、初めて
                  お目にかかれたというのに…臨場できず残念。
                  3のシンポジウムは、二人のパネリストのお話が本当に興味深く、
                  考えさせられました。気仙沼で子供たちのための遊び場を作る活動を
                  されている神林俊一さん、そして、最近話題の〈こども食堂〉を
                  起ち上げられた豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長・
                  栗林知絵子さん
                  お二人は、被災地の子供たち。そして貧困に直面する子供たち。
                  もっともつらい境遇にある存在のために日々活動しています。
                  本当に素晴らしいことです。



                   


                   

                  2016.02.21 Sunday

                  3.11 に関わる本たち

                  0


                    まもなく東日本大震災から五年を経過します。
                     

                    震災にまつわる印象深い、素晴らしい本は数多くあります。
                    今回は、中でも私や、故郷・釜石市鵜住居町に関わりの深い本を
                    紹介させてください。
                     


                    『三陸物語』(毎日新聞社)
                    http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%89%E9%99%B8%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E8%90%A9%E5%B0%BE-%E4%BF%A1%E4%B9%9F/dp/462032082X/ref=pd_bxgy_14_img_2?ie=UTF8&refRID=1HJGT5NVJ5HF8F6KCPP5
                    『生と死の記録 ―続・三陸物語―』(毎日新聞社)
                    http://www.amazon.co.jp/%E7%94%9F%E3%81%A8%E6%AD%BB%E3%81%AE%E8%A8%98%E9%8C%B2-%E2%80%95%E7%B6%9A%E3%83%BB%E4%B8%89%E9%99%B8%E7%89%A9%E8%AA%9E%E2%80%95-%E8%90%A9%E5%B0%BE-%E4%BF%A1%E4%B9%9F/dp/4620321443/ref=pd_rhf_dp_s_cp_3?ie=UTF8&dpID=51q8JcWoi-L&dpSrc=sims&preST=_SL500_SR88%2C135_&refRID=1XZTST0AWJPJE7881F4E

                    萩尾 信也 著


                    著者の萩尾さんは、小学校3年生から高校2年生までを釜石で過ごしています。
                    そして、私の中学時代の恩師であるN先生の教え子でもいらっしゃいます。
                    N先生が間を取り持ってくださり、萩尾さんはわざわざこの2冊を私に
                    お届けくださったのです。
                    毎日新聞社会部の記者である萩尾さんは、震災の翌日から現地に入って
                    被災者の方々に接し続けました。毎日新聞にルポを連載し続け、
                    丸一年分がこの2冊に詰まっています。本当に頭が下がるお仕事です。
                    これによって2012年、日本記者クラブ賞を受賞されています。
                     


                    『釜石の夢 被災地でワールドカップを』 (講談社文庫)
                    大友 信彦 著
                    http://www.amazon.co.jp/%E9%87%9C%E7%9F%B3%E3%81%AE%E5%A4%A2-%E8%A2%AB%E7%81%BD%E5%9C%B0%E3%81%A7%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%92-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%A4%A7%E5%8F%8B-%E4%BF%A1%E5%BD%A6/dp/4062931664/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1455952571&sr=1-1&keywords=%E9%87%9C%E7%9F%B3%E3%81%AE%E5%A4%A2

                    釜石は、かつて新日鐵釜石が7連覇を達成したラグビーの町です。
                    そして2019年、釜石でもワールドカップの試合が行われることが決まりました。
                    私の通っていた鵜住居小学校・釜石東中学校跡地にスタジアムが建設中です!
                    しかし招致は簡単ではありませんでした。この本では、震災後の苦難の中で
                    招致に辿り着くまでの関係者の努力が、親しみ溢れる筆致で描かれています。
                    著者の大友信彦さんは被災地の気仙沼出身であり、ラグビーライターであると同時に、
                    ご自身も「スクラム釜石」のメンバーとして誘致の大きな力となってくださいました。
                    さわや書店さんの『さわベス2016』でも文庫編第三位に選ばれています。
                     


                    『報道写真集 軌跡―大津波からの5年 2011.3.11東日本大震災 岩手の記録〈3〉』
                    (岩手日報社)
                    http://www.iwate-np.co.jp/syakoku/book/kiseki/kiseki.htm
                    http://www.amazon.co.jp/%E8%BB%8C%E8%B7%A1%E2%80%95%E5%A4%A7%E6%B4%A5%E6%B3%A2%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE5%E5%B9%B4/dp/4872014162

                    『あの日から』への拙作収録に際してもお世話になった岩手日報社から
                    届けていただいたばかりの、大判の写真集です。
                    たくさんの鮮明な写真の力によって、被災地の5年間が活写されています。
                    写真には短いキャプションがついているのみ。ルポのページもありますが、
                    大部分はビジュアルです。そこには笑顔も、確かに見つけることができます。

                     


                    『語ることにした : 東日本大震災ふれられていない事実と真実を』
                    木村正明 著

                     最後に、人づてで私の元に届いた自費出版の本を紹介させていただきます。
                    (『岩手日報WebNews』でも詳しく紹介されています。
                    http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/news.cgi?sh=20150519_3


                    私の母校・鵜住居小学校では、生徒のほぼ全員が自主的に避難して助かり、
                    「釜石の奇跡」と表現され注目されました。
                    しかし、小学校の事務職員の女性が一人、学校に残り、津波で行方不明になりました。
                    この本の著者の木村さんは、職員女性の夫です。

                    木村さんは、妻がなぜ一人だけ学校に残ることになったのか、
                    真相を知るために学校や教育委員会などと話し合いを重ね、
                    その内容をこの本にまとめたのです。
                    木村さんの無念と、学校の備えは本当に適切だったかという問いが響き、
                    「釜石の奇跡」という表現の根本を問い直す生々しい内容です。
                    実際、木村さんの活動により表現が改められ、当地では
                    「釜石の出来事」と言い換えられるようになっています。
                     

                    一部の公民館や図書館、そして国会図書館などで
                    この本を手にすることができます。
                     


                    以上、ご興味が湧きましたらお手にとっていただければ嬉しく思います。


                    幾つもの本を携え、失われた故郷を胸に留め
                    私も自らの道を歩んでいきます。



                    沢村 鐵




                     

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